作品紹介

『いつか眠りにつく前に』

© 2007 Focus Features

イントロダクション

 人生の終わりを迎えるとき、あなたが最後に思い起こすのは誰の名前だろう? 長年連れ添ってきたパートナーの名前か、最愛の子供たちの名前か、それとも……? 2人の娘に見守られながら、最期の時を迎えようとしているアンの脳裏に浮かびあがったのは、過ちの記憶と共に封印してきたハリスという男性の名前だった。40数年前、若さと情熱のすべてを注ぎ、ハリスを愛したアン。だが、2日間で燃え上がったふたりの恋は、取り返しのつかない悲劇を引き起こし、唐突に終わりを告げる。結ばれなかった愛、言えなかった言葉、かなわなかった夢。今、そのすべてを思い出すアンと、そんな彼女の知られざる過去に触れ、自分たちの人生をみつめなおす娘たち。死の床にある母の切ない思い出が、娘たちに幸福を求める勇気を与え、未来に希望の光を投げかけていく。その情景を、優しいぬくもりに満ちたまなざしで描きあげた本作は、心に染みいるような感動を約束する愛と人生のドラマである。
 まず目を奪われるのが、アカデミー賞®をはじめ数々の賞に輝くゴージャスな女優陣の顔ぶれだ。現実と夢、記憶と幻覚の狭間を漂いながら、人生で最も激しく燃え上がった2日間の恋の思い出を紡いでいくアンを演じるのは、過去6回アカデミー賞®にノミネートされ、『ジュリア』で助演女優賞を受賞している英国の名女優、ヴァネッサ・レッドグレイヴ。アンの親友ライラには、『ディア・ハンター』から『プラダを着た悪魔』まで、アカデミー賞®史上最多の14回のノミネート歴を誇るメリル・ストリープが扮し、凝縮された出演シーンの中に、ハリウッド最高峰に位置する大女優の存在感を刻みつけている。そのストリープの実の娘メイミー・ガマーが、若き日のライラを溌剌と好演。さらに、レッドグレイヴの実の娘のナターシャ・リチャードソンが、アンの長女コンスタンスの役で出演と、英米2組の名優の母娘共演を実現させた点も、本作の大きな見どころだ。

ストーリー

 1968年メキシコ・オリンピック、ボクシング・バンタム級の銅メダリスト森岡栄治(武田真治)。オリンピック後、プロに転向するも網膜はく離によって5年後に引退。定職に就かない父と家計を支えるためにスナックで働く母・和江(紺野まひる)の間に生まれた治子(藤本七海)は、父への反発からいじめも許さない正義感の強い女の子に育つ。そんな栄治を支えた栄治の姉(鈴木砂羽)は、「腐ってもオリンピック選手」と弟の栄光を誇りにしていた。
 あることをきっかけに栄治は、ヤクザの親分の世話になりボクシングジムの会長を務めることに。しかし、父の女遊びや破天荒な生き方に嫌気がさした和江は、子供たちを置いて家を出て行ってしまった……。
 入れ替わるように、父の愛人・裕子(広末涼子)が森岡家にやってくる。治子にとっては居心地の悪い日々。自分に降りかかる不幸はすべて父のせい、そんな治子に正面からぶつかってきたのは意外にも裕子だった――。

 (原題:EVENING、2007年、アメリカ、上映時間:117分)

スタッフ&キャスト

 監督:ラホス・コルタイ
 出演:クレア・デインズ、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、メリル・ストリープ、グレン・クローズ、メイミー・ガマー、ナターシャ・リチャードソン、トニ・コレット、パトリック・ウィルソン、ヒュー・ダンシー、アイリーン・アトキンスほか

ギャラリー

公開表記

 配給:ショウゲート
 2008年2月23日(土)日比谷みゆき座ほか全国ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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