作品紹介

『斬、』

© SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER

イントロダクション

 『鉄男 TETSUO』(89)、『六月の蛇』(02)、『KOTOKO』(11)など、世界中に多くのファンを持つ塚本晋也。究極の状況下での人間の姿を描き戦争の恐怖をあぶり出した『野火』(14)を経て、さらに時代を遡り初の時代劇に挑んだ。監督、出演、脚本、撮影、編集、製作を務めた完全オリジナル作品となる。

 物語の舞台は、250年にわたり平和が続いてきた国内が、開国するか否かで大きく揺れ動いていた江戸時代末期。江戸近郊の農村を舞台に、時代の波に翻弄されるひとりの浪人と彼に関わる人々を通して、生と死の問題に迫る衝撃作。

 塚本の熱い想いに応えるべく、文武両道で才気あふれる浪人を、渾身の力で演じたのは池松壮亮。昨年に主演を務めた『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(17、石井裕也監督)は各方面から高い評価を受け、今もっとも注目される俳優の一人だ。今年も『宮本から君へ』(テレビ東京4月クール/真利子哲也監督)、『万引き家族』(是枝裕和監督)、『君が君で君だ』(松居大悟監督)、『散り椿』(木村大作監督)など、話題作への出演が続いている。

 浪人の隣人である農家の娘を演じるのは『彼女がその名を知らない鳥たち』(17、白石和彌監督)や山田洋次監督作品で活躍し、日本アカデミー賞に4度輝いた演技派女優の蒼井優。不穏な時代に精一杯生きる農家の娘を凛とした美しさで体現。共に本作で初めて塚本作品への参加を果たした池松と蒼井のぶつかり合うような演技合戦も見どころだ。

 他の出演に、『バレット・バレエ/BULLET BALLET』(98)、『野火』(14)に続く塚本作品への参加となった中村達也、本作の監督であり『沈黙-サイレンス-』(16、マーティン・スコセッシ監督)、『シン・ゴジラ』(16、庵野秀明監督)など俳優としても活躍する塚本晋也、オーディションで多数の候補の中から抜擢された映画初出演の新人、前田隆成などが脇を固める。

© SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER

ストーリー

 250年にわたり平和が続いていた国内が、開国するか否かで大きく揺れ動いていた江戸時代末期。

 貧窮して藩を離れ、農村で手伝いをしている浪人の杢之新(池松壮亮)は、隣人のゆう(蒼井 優)やその弟・市助(前田隆成)たちと、迫り来る時代の変革を感じつつも穏やかに暮らしていた。

 ある日、剣の達人である澤村(塚本晋也)が現れ、杢之新の腕を見込んで京都の動乱に参戦しようと誘いをかける。旅立つ日が近づくなら、無頼者(中村達也)たちが村に流れてくる……。

スタッフ

監督、脚本、撮影、編集、製作:塚本晋也

出演:池松壮亮、蒼井 優、中村達也、前⽥隆成、塚本晋也ほか

ギャラリー

オフィシャル・サイト

zan-movie.com(外部サイト)

予告編

公開表記

配給:新日本映画社
2018年11月24日(土)よりユーロスペースほか全国公開

(オフィシャル素材提供)

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