インタビュー

齊藤 工監督映画『ATEOTD』齊藤 工×安藤裕子 対談インタビュー&9月26日(土)上映イベント決定!

©『ATEOTD』製作委員会 ©朝岡英輔

 俳優・フィルムメーカー・白黒写真家などマルチに活躍を続ける斎藤 工が齊藤 工名義で企画・脚本・監督を務めた最新短編映画『ATEOTD』(アテオット)。公開を記念して、齊藤 工監督× 安藤裕子 スペシャル対談が解禁された。あわせて、9月26日(土)、別府ブルーバード(大分県)、イオンシネマ板橋(東京)入場者プレゼントにて、齊藤 工監督の上映中継イベントが決定!

 本作は、8月末に齊藤が監督して話題となった安藤裕子の4年半ぶりの新アルバム「Barometz」収録曲の最新ミュージックビデオ「一日の終わりに」のショートフィルム。ATEOTDとは「一日の終わりに」の英訳“At the end of the day”の頭文字を繋げた略語。安藤裕子の楽曲とイラストがもつ唯一無二の世界観と齊藤 工のイマジネーションが交点をもった物語を支えるのは、実力派俳優・門脇 麦、宮沢氷魚。100年に一度の疫病が蔓延する終末世界を舞台に、家族も失い、自身もまたその病に蝕まれる運命を背負いながら天涯孤独にただ日々その一日を生きぬく男女の儚い夢と希望を繊細に描きだす。緊急事態宣言下にも「今だからできること」を模索し、リモート映画制作プロジェクト「TOKYO TELEWORKFILM」(TTF)の発足や映画館支援「Mini Theater Park」を通じて積極的に映画人として活動してきた齊藤 工が原案・脚本・監督を務める。コロナ禍の現在と真摯に向き合うテーマを内包しながら、希望の光が差し込むような救いの力を提示する。モノクロームの世界のなかで、どこかにいる“あの人”に会いたい、触れたいという願いを糧に一日をひたむきに生きることで起こる色彩豊かな奇跡の物語『ATEOTD』。

 スペシャル対談では、本作のきっかけ、キャスティングについて、初めての劇伴制作について(安藤)、自粛期間中に感じたというコロナ禍の今に対する問いかけ(齊藤)など、世界を創り出す二人ならではの内容が語られている。

 9月26日の上映イベントは、特集上映「齊藤工祭り」が開催中の大分県・別府ブルーバード齋藤 工監督が登壇、東京・イオンシネマ板橋に生中継をつなぎトークショーを開催。両会場にて、<サイン入りオリジナルTシャツ>を抽選で各5名様にプレゼント。イベント上映チケットは、24日より販売開始。(公開中にはSNSプレゼントキャンペーンも予定)

 あわせて、入場者プレゼントが決定! 公開日9月25日(金)より、「ATEOTD」オリジナルステッカーを全員に配布スタート。(グリーンver.、安藤裕子イラストver.2種をランダムにお1人様1枚配布/数量限定、なくなりしだい終了)

 本上映は、『ATEOTD』に加え、リモート映画プロジェクトTOKYO TELEWORK FILM第6弾として、滝藤賢一、筧美和子、板谷由夏ほか実力派豪華俳優陣が集結したリモート会話劇作品TFF #6『でぃすたんす』(監督・脚本:清水康彦)の劇場初公開、9月25日に配信スタートするSAKANAMONミュージックビデオ『ディスタンス』、『ATEOTD』メイキングムービー映像、門脇、宮沢、安藤、齋藤による劇場来場者にむけた『<劇場限定>特別映像』の4本を特別料金1000円にて同時上映。

© EAST FACTORY INC

安藤裕子 × 齊藤 工 スペシャル対談

 ショートフィルム『ATEOTD』が誕生したきっかけは、安藤裕子が4年半ぶりにリリースしたアルバム「Barometz」の楽曲「一日の終わりに」のミュージックビデオ(以下MV)の監督を齊藤 工に依頼したことからだった。そして7分半ほどのMVは、門脇 麦、宮沢氷魚演じる男女のモノローグを交えた25分の奇跡の物語となった。

安藤裕子:もともとMVを自分で撮りたいという思いもあったのですが、コロナウィルスの感染拡大をはじめとする様々な状況のなかで、どなたかに撮っていただくほうがいいとなって、まず浮かんだのが齊藤 工さんでした。「齊藤さん……、撮ってくれたりしないだろうか」と呟いたのがキッカケですね。

齊藤 工:もともと安藤さんのファンでしたし、僕が監督した『フードロア:Life in a box』に出演していただいたご縁もありますので、“できない”という選択肢はありませんでした。僕は自分の作品に参加してくれた方には“一生なんでもします券”をお渡ししたつもりでいるので。

安藤裕子:(笑)。

齊藤 工:僕は、安藤さんの世界観をずっとシネマティックに感じていて。MVを制作していない楽曲であっても、すごく映像的な曲が多い。だから物語やキャスティングへの想いがご自身のなかに具体的にあるのではないかと思ったのですが、むしろ自由度を与えてくださった。

安藤裕子:せっかく託すのであれば純粋に音から拾った監督の視野に触れてみたくて。自分の曲から別の物語が生まれることがおもしろかったです。しかもコロナ禍の今に対する問いかけが含まれていて、音だけを辿った映像が世の中にたくさんあるなかで、ちゃんと作品になっているのが本当に素晴らしいと思いました。

©『ATEOTD』製作委員会 ©朝岡英輔

齊藤 工:安藤さんの歌詞と、自粛期間中に僕がいろいろと感じていたことが必然的に線でつながったんです。歌詞に込められた本質的に大事なこと、つまり“人に会いたい”気持ちや、“だれかを想う”ということがコロナ禍でよりプラトニックさを帯び、意味を増している。それから、願いの木を描いた「Barometz」というアルバムがリリースに至るまでに辿ったプロセスそれ自体も映画的に感じられたんです。だから『ATEOTD』は劇中で他の楽曲の歌詞の抜粋をモノローグにもしましたし、このアルバムが持つフィロソフィーの象徴となる映像作品に位置付けています。

安藤裕子:自粛期間というのは世界中の人にあった時間で、そのときみんなが必要としたのが、ひとの肌や声、そして実際に会うこと。これがないと意味がない。でもどんどん失われつつある。そういう体感のなかで、テーマ自体が大きく育っていきましたね。

齊藤 工:一日の終わりをどう過ごすかは、人それぞれですけど、僕は明日への救いや希望があるからこそ、その日を終えることができると思ったんです。そして、それが自分の描くべきものなのだと。

©『ATEOTD』製作委員会 ©朝岡英輔
門脇 麦さんと宮沢氷魚さんというキャスティングは、安藤さんの意向だったそうですね。

安藤裕子:セリフ劇ではないですし、とても幻想的な世界なので、“目で語る人”がいいなって。それでパッと浮かんだのが門脇 麦さんと宮沢氷魚さんでした。実現したのは齊藤監督の人望あってのことですが、実際おふたりじゃないと、あの絵は難しかったですよね。

齊藤 工:ビジュアルも大事な要素ですが、それ以上に、門脇さんと宮沢さんが対峙した化学反応によって何が生まれるかが、ある意味この物語のすべてなんです。だから、彼らが持ち合わせる“成分”の混ざり方が、本能的に安藤さんの目には見えていたのでしょうね。

安藤裕子:深い闇が描かれていながらも、おふたりが演じることで、恐怖を与えずにちゃんと絵本の世界を体現できていますよね。もし彼らでなかったらもっと邪悪なものが混じってしまったと思います。

齊藤 工:絵本の世界の住人は、人を選びますよね。

安藤裕子:門脇さんご本人は明るい方かもしれませんが、すごく憂いのある、悲しみを含んだ瞳の持ち主ですよね。もう人類が自分しかいないっていう設定のなかに置かれても彼女は佇んでいるだけでちゃんと絵になっていた。

齊藤 工:主人公は安藤さんの分身でもあると思っているのですが、月か太陽かでいうと月の魅力を持つのが、おふたりに通ずるところですね。

安藤裕子:宮沢さんは、対(つい)になる瞳の持ち主。まさに太陽ですね。“明日がある”と思わせてくれる逞しさや雄々しさを瞳の奥に秘めながら、透き通る希望の泉のようでもあって。宮沢さんは未来をもたらす存在です。

齊藤 工:こうして氷魚さんのことを想うだけでも何かが浄化されてる感じがするんです。そういう神々しい象徴たり得るのは、彼のもつ聡明さや純度の高さゆえですけど、お話ししてみると年相応の若者の一面もある。……彼みたいな人って今までいなかった気がして。これからも何かと競うでもなく、呼吸をするように、いろんな作品と向き合っていくのでしょうね。

©『ATEOTD』製作委員会
安藤さんが初めて劇伴を手掛ける作品にもなりました。

齊藤 工:この世界にしか鳴らない音がある気がしていたので、根源的なものを共有していないとその音は生みだすことはできないと思い、急遽お願いしました。

安藤裕子:作品をずっと横で見て育てているなかで「こういう音が鳴ったらな」と前向きに感じていたものがあって。絵と同じように増幅する音ができたら成功かなと。

齊藤 工:これが何かのきっかけになれば嬉しいのですが。僕や清水康彦監督からも、また劇伴のお願いがいくかもしれません。

安藤裕子:楽しかったので、またお待ちしています! でも締め切りだけはもうちょっと長くしてもらえると嬉しい(笑)。

©『ATEOTD』製作委員会 ©朝岡英輔

  (2020年9月16日/東京)

公開表記

 配給:イオンエンターテイメント
 9月25日(金)より、イオンシネマほか 全国公開

(オフィシャル素材提供)

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