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『川っぺリムコリッタ』第34回東京国際映画祭Q&Aセッション

©2021「川っぺりムコリッタ」製作委員会

 来年公開の映画『川っぺりムコリッタ』が11月5日、現在開催中の第34回東京国際映画祭で上映され、原作・脚本・監督の荻上直子監督が上映後にQ&Aセッションに応じた。

 『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』で知られる荻上監督による最新作。目を引くのは『川っぺりムコリッタ』という語感のいいタイトル名。由来について「仏教の時間の単位」と明かす荻上監督は「小さい“つ”が二つ入るのも素敵だし、ジブリアニメ『借りぐらしのアリエッティ』ではないかとお客さんが勘違いして観に来ないかなあと(笑)。それにも期待して名付けました」とユーモア交じりに命名秘話を披露していた。

 ストーリー発想のきっかけは、バンド・たまの楽曲『夕暮れ時のさびしさに』にあるという。「夕暮れ時になるとずっと口ずさんでいた歌で、改めて調べたら変な不思議な歌詞だった。その歌詞を読んだときに物語が生まれた」とインスピレーション元を明かし「それもあってホームレスのおじさん役は、『夕暮れ時のさびしさに』を歌っていらっしゃった知久寿焼さんにやってもらいたかった」と知久寿焼の起用理由も楽曲きっかけだったと説明した。

 主人公の山田を演じるのは、松山ケンイチ。そのキャスティングについては「脚本を書き上げた後にイタリアのウーディネ極東映画祭に行ったら、ディナーの際に目の前に座ったのが松山ケンイチさんだった。もうこの人しかいない!と。願いが叶いました」と運命的な出会いに感謝。松山にはキャラクターを理解してもらうために、若年ホームレスのドキュメンタリーや漫画喫茶に寝泊まりする若者たちの姿を追ったドキュメンタリーを見てもらったという。

 山田の部屋の隣人・島田はムロツヨシが演じている。これに荻上監督は「私はあまりテレビを見ないので、ムロさんが人気者であることを知りませんでした。でもムロさんと食事に行った際に、お店の二つのテレビにムロさんが映っており、目の前には本物のムロさんがいる。トリプル・ムロ!と改めて人気者だと感じました」と笑わせた。

 毎回のように食事シーンに注目が集まる荻上監督。「食事のシーンを多く見せようという意図はないけれど、日常を描こうとするときにゴハンを食べるという行為が出てくる。お金のない山田が最初に食べる野菜も、食べると生きるがあり、死が隣り合わせになっているようなイメージがある」と意図を説明した。

 撮影は富山県でのロケを敢行。その理由については「山田がイカの塩辛工場に勤めているという設定がアイデアとして降って来て、いかの塩辛工場がある地域を調べたら、富山が上位にランクインしていた」といい「コロナ禍の撮影にも関わらず、富山の人たちは撮影隊を温かく迎え入れてくれた。それもあって精神的にも穏やかな気持ちで撮影することができました」と富山県の歓迎に感謝しきりだった。

登壇者:荻上直子監督

公開表記

配給:KADOKAWA
9月16日(金)より全国公開

(オフィシャル素材提供)

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