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山形国際ドキュメンタリー映画祭 東京上映「ドキュメンタリー・ドリーム・ショー 山形in東京2022」開催!

 隔年に開催されるドキュメンタリー映画の祭典、山形国際ドキュメンタリー映画祭。昨年は新型コロナウィルス感染拡大の影響で残念ながらオンライン開催となった。その上映作品をついにスクリーンで観ることができる、恒例のイベント、「ドキュメンタリー・ドリーム・ショー」が開催される。オンライン上映した作品に独自のプログラムを加え、45本を上映。

【山形国際ドキュメンタリー映画祭 東京上映ドキュメンタリー・ドリーム・ショー 山形in東京2022】

 ● 開催場所:新宿 K’s cinema(新宿区新宿3-35-13-3F TEL 03-3352-2471)
        アテネ・フランセ文化センター(千代田区神田駿河台2-11 アテネ・フランセ4F)
 ● 開催期間:新宿 K’s cinema 2022年11月5日(土)~18日(金)
        アテネ・フランセ文化センター 2022年11月19日(土)~26日(土)

 ● 主催:シネマトリックス
 ● 共催:山形国際ドキュメンタリー映画祭/K’s cinema/アテネ・フランセ文化センター
 ● 公式URL:https://www.bunkamura.co.jp/mybunkamura/(外部サイト)

<主な上映作品と分野>

■ インターナショナル・コンペティション

 新型コロナウイルスの世界的パンデミックの渦中にも関わらず1000本を超える応募があった。その意欲的な作品から選ばれた世界の今を描く、ドキュメンタリー映画の最先端の作品群が遂にスクリーンに映し出される。あらゆる境界を超える、まさにヤマガタの顔とも言えるプログラム。併せて過去の上映作から関連作品も上映。

・アルフォンソ・アマドル監督『カマグロガ』★山形市長賞
 バレンシア地方で、古代エジプト時代から食用にされてきたタイガーナッツを代々生産してきた農家。家族で農作業を続ける姿を1年間丁寧に追った。時代の流れに抗いながら土を耕し続ける農家としての矜恃が、土地の歴史とともに伝わってくる。

・アヴィ・モグラビ監督『最初の54年間 ― 軍事占領の簡易マニュアル』★審査員特別賞
 イスラエルがパレスティナのガザとヨルダン川西岸を軍事占領する手法を、軍事マニュアル形式で詳らかする。監督が理事を務めるNGO「Breaking the Silence」が集めた元イスラエル兵の証言で構成し、軍事的論理がはびこる日常に警鐘を鳴らす。

・カロリーナ・モスコソ・ブリセーニョ『ナイト・ショット』★優秀賞
 8年前に、自身が被ったレイプ事件は加害者の容疑否認のまま不起訴となり、被害者の心身をさらに傷つけるような警察や医療機関に対する不信感だけが残された。映画学校の学生だった監督は、事件後も日記のようにカメラを廻す。性暴力を受けた心身をどう生きるのか、出口の見えない旅を始めた監督の到着地に見る者もともに立ち会う。

・奥谷洋一郎監督『ヌード・アット・ハート』
 「踊り子」と呼ばれるストリップ劇場のダンサーは各地を巡り、楽屋で寝泊まりしながら10日ごとに次の土地へと移動する。舞台の袖で見せる素顔、楽屋での日常、ストリップに託す思い、家族への愛情、すべてが一期一会の風景の一部として記録される。『Odoriko』(2020)の国際共同製作版。

■ アジア千波万波

 ドキュメンタリー映画作家、小川紳介が提唱した、アジアの若い作家たちを発掘、応援する“アジア千波万波”。
 今回は新型コロナウイルス・パンデミックをテーマに据えた作品も散見される、ヤマガタで人気のプログラム。アピチャッポン・ウィラセタクン、河瀬直美、小田香など多くの映画作家を輩出してきた。

・『リトル・パレスティナ』(アジア千波万波 ★小川紳介賞)
 監督自身が出身のシリアのヤルムーク・パレスティナ難民キャンプの2013年~15年の日常生活を描く。シリア情勢の悪化から道路は遮断され食料も底をつき、爆撃で命を落とす人も絶えない。人々はただ歩くしかない。

・『メークアップ・アーティスト』(アジア千波万波 ★奨励賞)
 メークアップ・アーティストの勉強をするため、大学に通うことを条件に結婚したミーナ。夫や義母の猛反対にもめげず、あの手この手で道を切り開き突き進み、次第に周囲も変わっていくかのように見えたが……。

・『心の破片』(アジア千波万波 ★特別賞)
 ミャンマー、カヤー州、紛争が続く限り、世代は違えど女性が性暴力と隣り合わせであることに変わりはない。監督と一人の年上の女性、それぞれの思いが、森に重く静かに語られる。

■ ウクライナの異邦人、キラ・ムラートワ

 審査員としてYIDFF 93に参加し、不遇なソ連時代を過ごし、ウクライナで映画制作を続けた異邦人キラ・ムラートワ監督(2018年に逝去)作品に注目。『無気力症シンドローム』は約30年ぶりの日本上映!
 ・『無気力症シンドローム』

 ・『長い見送り』

■ 未来への映画便より

 YIDFFでは、2020年9月より、「10代のための映画便」と題して、高校生や大学生を対象にして過去の受賞作品を紹介し、映画を鑑賞した人々から届けられた意見を紹介してきた。今回は、他者に耳を傾けることそのものにフォーカスした新作2本を上映する。
 ・クレール・シモン監督『若き孤独』
 ・チョン・ジェウン監督『語る建築家』(『子猫をお願い』監督の初ドキュメンタリー)

■ 日本プログラムより

 日本に関わる事柄を独自の視点で描いた作品を紹介するプログラム。作家それぞれのたゆまざる思考の軌跡を目撃する。
 ・『BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW Omnibus 2011/2016/2021』
 ・『私はおぼえている』

■ ともにある Cinema with Us 2021より

 2011年から10年を迎えた東日本大震災関連プロジェクト。現在進行中の状況を映画を通じて共有し、現在と過去の記憶をつなぐ試み。
 ・『千古里の空とマドレーヌ』
 ・『10年後のまなざし』
 ・『ふるさとに旅する』

■ 特別招待作品

 ・『武漢、わたしはここにいる』
 2020年1月、劇映画撮影のために武漢に入った監督とクルー。都市封鎖に遭遇した彼らは路上で撮影を始め、無料で物資提供するボランティア活動に携わり、奔走する。新型コロナウイルス感染症により根本から変わってしまった日常を照射する。

(オフィシャル素材提供)

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