イベント・舞台挨拶

『ケイコ 目を澄ませて』完成披露試写会イベント

©2022 映画「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINÉMAS

 第72回ベルリン国際映画祭をはじめ各国の映画祭で上映され注目を集める映画『ケイコ 目を澄ませて』(12月16日全国公開)の完成披露試写会が11月7日(月)に都内で行われ、主演の岸井ゆきの、共演の三浦友和、メガホンをとった三宅唱監督が登壇した。

 本作の主人公・ケイコを演じた岸井は大勢の観客が集まった会場内を見渡し、「映画祭を除くと、今日観ていただくお客さまが初めてなので、楽しんでいただけたら嬉しいです」と挨拶。続いて、ケイコを見守るジムの会長役を演じた三浦も「今日は映画が大好きな方がたくさん集まっていると聞いています。非常に目の肥えた方たちなので、今からちょっと緊張していますが、間違いなく楽しんでいただける作品になっておりますので、よろしくお願いします」とコメント。そして最後に三宅監督が「上映される機会は毎回楽しくて。皆さんに観ていただけること、うれしく思っております。今日はよろしくお願いします」と呼びかけた。

 ベルリン国際映画祭をはじめ、これまで世界各国21の映画祭で上映されてきた本作がいよいよ12月より日本で公開される。「僕自身、世界中で描かれた映画を観て育ちました。僕たちの映画もそうやって伝わっていくんだなということを改めて実感しました。やっぱり映画って面白いな、早く日本で公開したいなと思いながら帰ってきました」という三宅監督。そして釜山国際映画祭の上映に参加した岸井は、「ベルリンには行けなかったので、釜山が本作で初めての海外映画祭で、Q&Aにも参加したんですが、やっぱり映画好きの目線というか。こんな細かいところまで気がついてくれるのかと思いました。いろいろな国で上映されているニュースを翻訳しながら読んでいましたが、たくさんの感想があがっていて、それを読むのはすごく面白かったし、有意義な時間でした。これから日本での上映が始まりますが、この景色を知っている日本の皆さんがどう感じてくれるのか、楽しみです」と笑顔を見せた。

 主人公ケイコを演じるにあたり、厳しいトレーニングを重ねて撮影に挑んだ岸井。「キックボクシングをエクササイズとしてやったことはありましたが、今回はプロ・ボクサーに見えるような肉体のトレーニングが必要ですし、手話も習得しないといけなかった。そういう面で不安がありました」と述懐。だが、「でも途中で監督が決まって、スタッフィングが決まって。(16mm)フィルムで撮影することが決まった頃には練習も始まって。最初はプロデューサーとわたしの2人ぼっちだったところから、どんどん仲間が増えて心強いなと思うようになりました。ボクシングのトレーニングも監督が一緒にやってくださり、いつしか“この映画をこのチームでどう表現していくか”ということに集中していきました」と語る。


 そんな岸井の頑張りを見ていた三浦は「クランクインの日に、ジムで彼女の姿を見たときにはもうプロボクサーとしての身体に仕上がっていたんですよ。僕はそんな彼女をただ見守れば良かったんです。初共演でしたけど、意思の疎通が暗黙のうちにできたのはあなた(岸井)の努力の賜物ですね」と賞賛。


 それを受けて岸井も「友和さんとの共演は、自分の俳優人生においてとても財産になったと思います。ケイコの役をやっている時は、まわりに気を遣う余裕がなくて、ケイコに埋没している状態だったんですが、友和さんは最初からケイコと会長という関係性でいていいんだと思わせてくださいました」と振り返り、「共演シーンでないところでも現場にいらっしゃってくれて、見守ってくれました。とても稀有な経験をさせていただきましたし、ケイコにとっての会長の立ち位置と同じで、わたしにとっての友和さんが、ケイコにとっての会長なんだなと素直に思えました。本当に友和さんのおかげで、わたしの力にも、ケイコの力にもなったと思います」と大先輩の存在に感謝した。

 20代後半に差し掛かり、自分の好きなことを続けていくのか、それとも別の生き方をしていくのか――。時代や性別などの立場を超えて多くの人に共通する人生の岐路を描いた本作にちなみ、「人生を変えた瞬間や出来事」とは何か、という質問が。それに対して「この映画」とコメントした三宅監督は、「本作を作るにあたって改めて感謝したいのは、(ケイコのモデルとなった)小笠原恵子さんに出会えたこと。そして皆さんに出会えたことも大事な経験になりました」と振り返る。

 続く三浦は「RCサクセション」と発表。「高校の同級生が忌野清志郎。彼に出会わなければ、RCサクセションのメンバーにも出会いませんでした。その人たちと行動をともにしていた時期が長かったのですが、音楽の才能がないならほかのことをやったらということで、俳優の道にいったんです。RCサクセションは当時3人組でしたが、その中のひとりが今の事務所を間接的に紹介してくれてこの道に入ったので、彼らがいなければ、そして清志郎と出会っていなければ、俳優になっていなかった。これが大変大きな岐路です」と今は亡き親友へ思いをはせた。

 最後に岸井は監督と同じく本作「ケイコ」と発表。「わたしはずっと映画が好きで、映画を追いかけてきました。今も追いかけ続けています。16mmフィルムで撮影できたこと、ここまで時間をかけてひとつの作品に参加できたこと、キャスト・スタッフとの出会い、ベルリン映画祭に出品できたことなど、わたしが追い求めてきた映画というものに少し近づけたような気がしました」と語ると、続けて「でもちょっと近づいたからって、映画からはこっちに近づいてはこないんですよね。ずっと追い続けないといけないものだなということを思い知らされましたし、これからも追い求めていきたい。この映画を通じて、まったく今までとは違う景色を見せていただいたなと思うので、(岐路といえば)この映画だなと思います」と誇らしげな顔を見せイベントを締めくくった。

登壇者:岸井ゆきの、三浦友和、三宅 唱監督

(オフィシャル素材提供)

公開表記

配給:ハピネットファントム・スタジオ
2022年12月16日(金) テアトル新宿ほか全国公開

関連作品

スポンサーリンク
シェアする
サイト 管理者をフォローする
CINEMA FACTORY
Translate »
タイトルとURLをコピーしました