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「第1回ミラーライアーフィルムズ・フェスティバル」オープニングセレモニー

 映画プロデューサーの伊藤主税、俳優の阿部進之介、山田孝之らが発起人となり、2020年から自由で新しい映画製作に挑戦してきた短編映画制作プロジェクト「ミラーライアーフィルムズ」は、4月22日(土)~5月14日(日)に渋谷の街を拠点として、映画祭「第1回 ミラーライアーフィルムズ・フェスティバル」を開催。「渋谷会場」でホール上映、野外上映、展示上映、クラブイベントを行い、「全国会場」として全国から参加できるカラオケ上映や無料配信を実施する。
 4月22日(土)に行われたオープニングセレモニーでは、プロデューサー・監督として阿部進之介、山田孝之(ビデオメッセージ)が、監督として、俳優の三吉彩花や渡辺大知、山田佳奈、井樫 彩、野﨑浩貴、西 遼太郎、GAZEBO が登壇。「映画×建設」をテーマに映画を制作する「CREATIVE LAND プロジェクト」として西監督が制作した短編作品『ROADING…』の特別上映も実施され、主演の山下幸輝も登壇した。
 阿部は、プロジェクトのきっかけとなった藤井道人監督との映画作りについて振り返り、「映画作りを通して、僕の人生の背中が押されたと思っています。ミラーライアーフィルムズとして、新たな才能の発掘と育成をしていきたい」と同プロジェクトへの意気込みを語った。プロデューサーの山田はビデオメッセージで「映画と生活がより身近であれば良いな、という思いから」と短編映画への思いを語り、来春から順次劇場公開予定の新シーズン『MIRRIORLIAR FILMS Season5-8』の作品を公募することを発表。「いろいろな展開があるので、一緒に楽しめたらと思っています!」と呼びかけた。
 来賓の野田聖子衆議院議員は、世界的に遅れを取る日本映画の課題を背景に「今表現に至るプロセスが硬直してるんじゃないか、そういうものをブレークスルーしようと一歩進んだのがこのミラーライアーフィルムズなんだと思います」と激励を送り、木村俊昭 日本地域創生学会長は映画製作の地域創生文脈で、小池百合子都知事は東京の文化振興において、プロジェクトに期待を寄せるビデオメッセージを寄せた。

 5月14日(日)に行われるクロージングセレモニーでは2021年から2022年にかけて劇場公開された『MIRRORLIAR FILMS Season1~4』 の36作品からグランプリ・観客賞の発表を予定しているが、映画初監督となった三吉彩花をはじめそれぞれ監督作が紹介されると、思い思いのコメントを語った。

コメント

『inside you』三吉彩花監督
 誰かにとっては大きな変化も、自分にとっては小さな変化かもしれないし、自分にとってはすごく小さな変化でも、誰かにとっては大きな変化かもしれないという、日常の中での本当些細な喜怒哀楽みたいなものの変化を美しく表現したいなと思って、山口まゆさんと飯島望未さんに出演していただいて制作しました。

『Good News,』渡辺大知監督
 コロナ禍以降、漠然とした不安感の中から抜け出そうともがいてる姿を映したいなと思って、そこから15分で何ができるだろうと考えました。特殊詐欺に参加してしまう男が、それを隠しながら彼女から浮気を疑われてる状況で、嘘をつき合うっていうストーリーを思いつきまして、良い嘘と悪い嘘があって、「良い悪い」嘘もあるんじゃないかなと、この作品で考えられたらなと思って作りました。

『煌々 go on a picnic』山田佳奈監督
 「変化」がテーマでしたので、我々が置かれているコロナ禍っていう部分もありましたし、自分自身の年齢に対しての変化であったりとか、状況の変化であったりとか。感じている中で変化といっても一概に一つではないなと、景色の変化であったりとか、表情の変化であったりとか、人間には変化っていうのが身近に存在しているんじゃないかということで撮影した作品です。長編監督デビューをした直後でしたので、自分自身の監督としての変化もフィルムに収めようと思いました。

『可愛かった犬、あんこ』井樫 彩監督
 この作品はその主人公が愛犬の死をきっかけに久しぶりに実家に帰る、というあらすじから始まってるんですが、家族という常に変化していく枠組みについて、この短い時間で何か伝えられることができればいいなと思い、制作させていただきました。ぜひご覧いただければと思っております。

『絶滅危惧種』野﨑浩貴
 元々動物園がすごい好きなので絶対動物園を出そうと思ったのと、最初にやるのはちょっと「ジュブナイル」的な話がやりたいなと思いました。「変化」っていうテーマだったので、ゾンビも出てきて、吸血鬼も出てきて、「自分だけ人間のままで変われない」主人公の子どもの物語にしました。

『無題』藤原知之監督
 自分の映画監督として抱えている悩みを描いてみようと思って、半分僕のことを描いたんです。ホームレスの少女に出会ってそれを題材にして撮っていくものの、それでいいのか?と迷ってしまう。撮影中に主演の仁村紗和さんに「監督はずっとこんなこと考えていて、しんどくないですか?」と聞かれたのを一番覚えています。

『BEFORE/AFTER』GAZEBO監督
 この作品は2020年の最初の緊急事態宣言が明けたあたりに撮ったんですけど、仕事も特になくて暇だったんで、今しか撮れないものが撮ろうかみたいなことを主演の川久保さんと話していて、出演は川久保さん1人で、スタッフは僕1人でっていう2人だけで撮りました。他の作品と比べて手作り感があるんですけども、今見返してみるとこの時の空気感を自分でも思い出せる作品です。

『充電人』西 遼太郎
 皆さんには肩の力を抜いて楽しく見ていただければと思うんですけど、これも2年前ちょうどコロナ禍に撮影しまして、人との繋がりが途絶えて唯一繋がってたのが電源プラグだった、ということから発想して、おへそから電源プラグが入る男の子の物語を作っていきました。これがきっかけで次の『ROADING…』という作品もお声がけいただいたので、自分の中で、メモリアルな作品になっています。

特別作品『ROADING…』山下幸輝
 お声掛けいただいた際には僕で良いのかと不安でしたが、土木土木作業っていうテーマでゼロから作り出される現場を見たので、お芝居をしながら学びながら、すごく楽しく撮影ができました。祖父役の小堺一機さんの動きが僕よりすごくて、そこが見どころです!

 プロデューサーの伊藤は新シーズンの公募作品募集を発表し、「今は誰でも映画が撮れる時代なので、怖いなと思うかもしれないですけども、何でもいいと思うんです。何か訴えたいこととか、伝えたいこととか、何か表現をしたいと思ったら、映画を撮ってみてくれたら嬉しいなと思います」と語った。さらには、最先端技術を用いた映像表現やアートで世界的に評価を受ける「THINK AND SENSE」プロデューサーの稲葉繁樹と、ビジュアルアーティストの松山周平を招き、ミラーライアーフィルムズとTHINK AND SENSEは共同で、特殊なテクノロジーを用いた短編映画『MIMI』を制作中であることを明かし、新しい表現領域の価値を探っていくと発表した。

 登壇者:阿部進之介(プロデューサー・監督)、山田孝之(ビデオメッセージ)、三吉彩花、渡辺大知、山田佳奈、井樫 彩、野﨑浩貴、西 遼太郎、GAZEBO、山下幸輝

「MIRRORLIAR FILMS」(ミラーライアーフィルムズ)とは

 伊藤主税、阿部進之介、山田孝之らが「だれでも映画を撮れる時代」に、自由で新しい映画製作の実現を目指して、年齢や性別、職業、若手とベテラン、メジャーとインディーズの垣根を越え、切磋琢磨しながら映画を作り上げる短編映画制作プロジェクト。
 2020年に始動し、2021年から2022年にかけて劇場公開されたSeason1~4では、“変化”をテーマに、俳優、映画監督、漫画家、ミュージシャンなど総勢36名が監督した短編映画をオムニバス形式で発表した。
 4月22日(土)~5月14日(日)に渋谷で開催される映画祭「MIRRORLIAR FILMS FESTIVAL」では、「MIRRORLIAR FILMS Season1~4」の36作品から、グランプリ・観客賞が発表される。

【監督】Azumi Hasegawa/阿部進之介/安藤政信/井樫 彩/池田エライザ/枝 優花/GAZEBO/紀里谷和明/Ken Shinozaki/駒谷 揚/齊藤 工/志尊 淳/柴咲コウ/柴田有麿/武 正晴/西遼太郎/野﨑浩貴/花田 陵/林 隆行/針生悠伺/福永壮志/藤井道人/藤原知之/真壁勇樹/松居大悟/三島有紀子/水川あさみ/三吉彩花/村岡哲至/村上リ子/ムロツヨシ/山下敦弘/山田佳奈/山田孝之/李闘士男/渡辺大知 (五十音順)

Season1 2021年9月17日公開


 安藤政信監督『さくら、』
 武 正晴監督『暴れる、女』
 花田 陵監督『inside』
 枝 優花監督『Petto』
 西遼太郎監督『充電人』
 藤原知之監督『無題』
 針生悠伺監督『B級文化遺産』
 三吉彩花監督『inside you』
 山下敦弘監督『無事なる三匹プラスワン コロナ死闘篇』

Season2 2022年2月18日公開


 Azumi Hasegawa監督『Denture Adventure』
 阿部進之介監督『point』
 紀里谷和明監督『The Little Star』
 駒谷 揚監督『King & Queen』
 志尊淳監督『愛を、撒き散らせ』
 柴咲コウ監督『巫.KANNAGI』
 柴田有麿監督『適度なふたり』
 三島有紀子監督『インペリアル大阪堂島出入橋』
 山田佳奈監督『煌々 go on a picnic』

Season3 2022年5月6日公開


 井樫 彩監督『可愛かった犬、あんこ』
 Ken Shinozaki監督『INTELLIGENTIA』
 野崎浩貴監督『絶滅危惧種』
 林 隆行監督『そこにいようとおもう』
 松居大悟監督『サウネ』
 村岡哲至監督『家族送』
 山田孝之監督『沙良ちゃんの休日』
 李闘士男監督『ママ イン ザ ミラー』
 渡辺大知監督『Good News,』

Season4 2022年9月2日公開


 池田エライザ監督『Good night PHOENIX』
 GAZEBO監督『BEFORE/AFTER』
 齊藤 工監督『女優iの憂鬱/COMPLY+-ANCE』
 福永壮志監督『シルマシ』
 藤井道人監督『名もなき一篇・東京モラトリアム』
 真壁勇樹監督『星ニ願イヲ』
 水川あさみ監督『おとこのことを』
 村上リ子監督『THE NOTES』
 ムロツヨシ監督『バイバイ』

『MIRRORLIAR FILMS Season5~8』エントリー募集

 2024年春より順次公開する新シーズン『MIRRORLIAR FILMS Season5~8』に収録される短編映画を公募。
 詳細は、4月22日オープン予定の特設サイトにて発表される。
 『MIRRORLIAR FILMS Season5~8』ではシーズンごとに、公募3作品、著名監督による2作品を合わせて、5作品のオムニバス映画が全国の劇場で公開される。

全国会場

渋谷会場

横浜国際映画祭

 5月4日(木) 『MIRRORLIAR FILMS Season1~4』セレクション上映
 詳細は、横浜国際映画祭HPへ http://yiff.jp/(外部サイト)

公開表記

 4月22日(土)~5月14日(日) 第1回ミラーライアーフィルムズ・フェスティバル

(オフィシャル素材提供)

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