イベント・舞台挨拶

『1秒先の彼』プレミア舞台挨拶

©2023『1秒先の彼』製作委員会

 監督・山下敦弘と脚本・宮藤官九郎が初タッグを組み、岡田将生と清原果耶がW主演を務める『1秒先の彼』が7月7日(金)に公開となる。
 6月22日(木)、本作のプレミア舞台挨拶が実施され、キャストの岡田将生、清原果耶、福室莉音、片山友希、しみけん、山下敦弘監督が登壇した。

 本作は、岡田将生演じるハジメが、花火大会のデートを約束するも目覚めると翌日になっていたという出来事から始まる物語。映画にちなんで、本日は日本のどこよりも“ワンテンポ早い”花火大会をテーマにイベントを開催。キャストが登場する際には観客が全員光るうちわを手にし、花火のような色とりどりの光を客席に浮かべた。この演出には岡田も「きれいな花火の中を歩くことができて幸せな気持ちでいっぱいです!」とはにかみ、清原は「上映後のイベントですが、今映画を観終わった皆さんのお顔がほかほかされているような気がして少し安心しています」とほっとした様子。
 映画デビュー作『天然コケッコー』の監督を務めた山下敦弘と、本作で16年振りにタッグを組んだ岡田将生。久々の仕事の感想を聞かれると「当時は高校生で何も分からない時だったので、山下監督にいろいろ学びました。まさに映画を教えていただいた監督と大人になってからまた映画を作れたこと、そして一緒に舞台挨拶に立っていることがとても感慨深いです。とても緊張しています。緊張しています! 大事なことなので2回言いますよ」と岡田らしさ全開で喜びを語る。

 そんな岡田の姿に山下監督は「あの時は僕も29歳で若かったから……お互い若い頃を知っている人に会うのってちょっと照れくさいですよね。再会した時、ふたりともニヤニヤしてました」と嬉しそうに話した。

 映画の撮影現場の雰囲気について清原は「終始あたたかい、優しい、柔らかい現場でした。できあがった作品を観たときも同じようなことを感じました。各々の個性を否定せず、かといって近づきすぎず、今の時代に優しい映画ができたなと思いました」とにっこり。

 人よりワンテンポ早いハジメと人よりワンテンポ遅いレイカの独特な間合いを演じることはどうだったか、そして実際の生活ではせっかちなのか?のんびりなのか?と一度に2つの質問をMCから投げかけられた岡田は「“テンポがずれている役を演じるためにテンポを合わせていく”という作業が楽しくて。息は合ってないんだけど合ってる、という妙にしっくりくる奇妙な感覚があったので、とても面白い作品になるのではないかなと思っていました」と撮影時から手応えを感じていたことを明かす。そこにMCから「どうですか? せっかち?のんびり?」と質問を繰り返されると岡田は食い気味に「せ、せ、せっかちです、せっかち! すみません質問忘れてました、せっかちです」とせっかちさんらしい回答をし、場内は笑いに包まれた。

 ハジメが一目惚れする路上ミュージシャン桜子を演じ、劇中で 見事な歌声を披露した福室莉音は「本当に撮影現場は毎日たのしかったです。ハジメくんとレイカちゃんとの共演シーンが多かったのですが、岡田さんと清原さんには毎日刺激を受けました。この2人だったからこそ、桜子というキャラクターが生きたのではないかと思います」と主演の2人に感謝を表した。

 ハジメの妹でガングロ・ギャルの舞役を演じた片山友希とその彼氏のギャル男ミツルを演じたしみけんも撮影現場は「すごく楽しかった!」と笑顔で振り返る。しみけんは本作が映画初出演。片山は「初めてリハでしみけんさんと岡田さんと3人で会った時、しみけんさんが『僕は初めてなのできっとご迷惑をおかけしてしまうと思いますがよろしくお願いします』と、すごく丁寧に挨拶されていて。いよいよ本番になったら、私が前に出る時にしみけんさんも前に出て、私が後ろに下がるとしみけんさんも下がるんですよ。ちゃんと私の演技を感じ取ってくれてる!と思って感動しました。それって簡単にできることではないと思うので」とエピソードを明かすと、岡田も「実は僕もしみけんさんが真摯に演技に向き合う姿に感化されて、もっと純粋にお仕事をしようと思いました」と続き、2人でしみけんを絶賛。舞台上で突然の褒め攻撃を受けたしみけんは「え……どうしたの?」と戸惑った表情を見せ、「普段 褒められてないから変な話しちゃうよ?」とニヤリと笑うも瞬時に「ダメダメダメダメ」とせっかちな岡田に止められていた。

 本作の脚本を務めたのは宮藤官九郎。これまでにもクドカン作品に出演してきた岡田は脚本の魅力について「やっぱり宮藤さんの脚本は格別に面白いです。この映画の元となった台湾映画『1秒先の彼』もとてもユニークな設定の作品でしたけど、そこに男女逆転と京都というエッセンスを加えたアイデアがすごい。そしてセリフ回しも本当に面白くて演じるのが楽しいです」と話すと、清原は「私も初めて脚本を読んで、セリフ回しが面白いなと思っていたのですが、レイカってセリフが少なくて……。『もっとセリフ言いたい!』って本当は思ってました(笑)」と撮影時には言えなかった胸の内を語っていた。

 登壇者を代表し、イベント最後の言葉を求められた主演の2人。「忙しない日常を送っていたり、落ち着かないなと感じる時にこの映画を観ていただいたら、ゆったりとした呼吸を取り戻せるのではないかなと思います。お一人でもご家族とでもお友達とでも、いろいろな方と一緒に観に行っていただけたら嬉しいです」(清原)、「この映画に関わって、個性というものがとてもいいもので、肯定していくべきだと感じました。自分をもっと愛してあげようというメッセージが根底に隠されているんじゃないかとも思っています。映画を観た方の心を温かくできるような映画にしようとみんなで頑張って作りました。ぜひ多くの方に広めていただけたら嬉しいです」とアピールした。
 イベントの最後には、映画の大ヒットを祈願して、全員で気合を入れることに。「この夏は、『イチカレ!』」とキャストと観客の息のあった掛け声を合図に 、キャノン砲が発射。まるで本物の花火のように煌びやかに会場を飾り、イベントは幕を閉じた。

 登壇者:岡田将生、清原果耶、福室莉音、片山友希、しみけん、山下敦弘監督

公開表記

 製作幹事・配給:ビターズ・エンド
 7月7日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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