9月22日(金)の全国公開に先駆け、復讐を復習せよ!と題した『ジョン・ウィック』シリーズ一気見上映が開催され、それを記念し本作の日本パートに出演する力士俳優の田代良徳と本作にファイトコレオグラファーとして参加した川本耕史が登壇するトークショーが実施された!
まずは世界中に熱狂的なファンを持つ『ジョン・ウィック』シリーズへの気になる参加経緯について、川本「チャド監督からアクション監督の谷垣健治さんに、刀や日本の武術の立ち回りを作れる人いないか?と連絡があったようで僕を紹介してくださいました」と話す一方、変わった経緯で作品に参加したという田代は「2020年の年末にフランスのキャスティングの方からInstagramでDMが来まして、ヨーロッパでお相撲さんを探していると。ただ作品のことについてはドイツの映画としか教えてくれない中、やり取りを続けていくと突然『JW4』というタイトルが明したという流れです」と話すと会場からは驚きの声が漏れた。
続いて主演キアヌ・リーブスの現場での姿について、「練習を常にされています。撮影の空き時間でもひたすら練習をする方ですね」と川本は語る。大阪パートで一緒にアクションをした田代は「僕たちがスタミナ切れで疲れている中、一番最後までやってるのがキアヌさんと真田さんでした。キアヌさんは10人以上連続で敵を捌くシーンの後にさらに練習をしていて、世界のトップの方がこんなに努力されていてすごいと思いましたし、「ジョン・ウィック」って作りものじゃなく、本物なんだなと。キアヌさん本人がジョン・ウィックになりきってるんだなと感心しました」と率直な感想を語った。
『ジョン・ウィック』といえばなアイテムの一つでもある銃弾を弾いて通さない防弾スーツについて川本は「あのスーツは銃弾は効かないですけど刃物は通ってしまうので、刃物での戦闘シーンも数多くあります」とファンでも知らない豆知識を披露、さらに今作で登場する防弾着物について田代は「着物の寸法を合わせている時に冗談で防弾ですか?と聞いたら、もちろん防弾です。と返されました(笑)」。すかさず川本が「相撲の方が出るよと聞いた時に、衣装はまさか褌じゃないですよね?とチャド監督に聞きました。褌だったらすぐにやられてしまうのでどうしようかなと」とファイトコレオグラファーならではの悩みを語り会場の笑いを誘った。
そして話はキアヌ・リーブスのいい人伝説へと移り、8ヵ月の間一緒の時間を過ごしたという川本は「先日バンドの来日公演に招待していただいた時の話なのですが、撮影中に怪我をしてしまい撮影に参加できなくなった日本人スタッフの子がいるんですけど、その子のことをしっかりと覚えていて“彼は大丈夫か?”と気遣いの言葉をくださりました。あとは撮影リハーサル期間のお昼のケータリングを毎日用意してくださったりなど、本当に優しくて気配りのできる方でした」と絶賛した。
さらに映画に参加したスタッフ全員にプレゼントを渡すというキアヌ・リーブス伝説について、柔術着とキアヌに殺された回数を刻んだキル・カウント入りのTシャツ、さらにはiPadまでもらったという川本に続けて、田代は「僕は何ももらっていないのですが、キアヌさんと写真撮っていただいたり作品に参加できたことすべてがプレゼントだと思ってます」と漫勉の笑みで話した。
本編で実現したキアヌ・リーブスVSドニー・イェンのレジェンド対決に関して、川本は「もちろん本番前に二人で一緒に練習する機会もあるんですが、いざ本番始まるぞという時にキアヌさんがドニーさんへ「これからあなたと対峙するのがすごく怖いです」と言っていましたね」と現場のリアルな緊張感の中でのレジェンドたちの逸話を語った。
続けて大阪パートで共演した真田さんについて、田代は「撮影前に僕の着物を引っ張って直してくれた際に、小さい声で僕に「せっかく映画に出るんだからね。綺麗にしようね」とおっしゃってくださいました。とても柔らかい雰囲気でファミリーみたいな感じでした」と話した。
最後に本作『ジョン・ウィック:コンセクエンス』の見どころをそれぞれ、田代は「僕は少ししか出ていないんですがコンチネンタルホテルの中の人間になれたのがとても嬉しいです。頭から尻尾まで餡がぎっしり詰まったたい焼きみたいで盛りだくさんなの、で最後まで観ていただけたらなと思います」、川本は「いろいろなロケーションでのいろいろなシチュエーションの中、ファイトがあり観ていて飽きないアクション映画になっていると思うので、皆さん楽しんでください」と話し、マスコミ向けフォトセッションでは『ジョン・ウィック』っぽさ全開のファイティング・ポーズを披露し大盛況の中トークショーは終了した。
登壇者:田代良徳(力士俳優)、川本耕史(ファイトコレオグラファー)
MC:ギンティ小林(映画ライター)
プロフィール
田代良徳
元大相撲力士であり、現役当時の四股名は東桜山 勝徳(とうおうやま かつのり)。最高位は西幕下7枚目(2002年11月場所)。大相撲引退後、力士役でのCMやテレビ番組などに出演。アメリカのファッション誌VOGUEやインド映画『SUMO』主演、インド映画俳優のサルマン・カーンとのCM共演、そして『ジョン・ウィック:コンセクエンス』では本作で舞台となった大阪コンチネンタルの用心棒として出演を果たした。出演シーンではジョンを執拗に狙う主席連合の刺客と一戦交えている。
川本耕史
大阪でキャラクター・ショーを経て上京、フリーのスタントマンとしてさまざまなアクション監督の下で経験を積む。多くの海外作品にも参加。主なアクション監督、アクション・コーディネーター作品は、『るろうに剣心最終章 The Final 』(21)、『るろうに剣心/the beginning 』(21)、『レイジング・ファイア』(21)、『キングダム』(19)。そして『ジョン・ウィック:コンセクエンス』ではファイトコレオグラファーとしてキアヌ・リーブス、真田広之らのアクション・シーン撮影を支えた。真田演じる「シマヅコウジ」の役名は川本の名前が由来となっている。
公開表記
配給:ポニーキャニオン
2023年9月 全国公開
(オフィシャル素材提供)