イベント・舞台挨拶

『犬、回転して、逃げる』公開記念舞台挨拶

Ⓒ2023映画「犬、回転して、逃げる」製作委員会

 関西で絶大な人気を誇る劇団「ヨーロッパ企画」出身の西垣匡基監督の長編映画初監督作品で、映画初主演となる人気男性グループ「7ORDER」のメンバー・長妻怜央と、女優の宮澤佐江(AKB48元メンバー)らが「シュール」かつ「おとぼけ」全開のキャラクターを演じる異色のサスペンス・コメディ映画『犬、回転して、逃げる』。公開を記念して長妻怜央、宮澤佐江、西垣匡基監督が登壇する舞台挨拶が開催された。

 西垣監督は、キャストへクランクイン前に『アメリ』を観るようお願いした真意、「撮っている最中からまた長妻さんとお仕事がしたいと思っていた」という長妻と、「日本一のコメディエンヌになると確信している」という宮澤の魅力、長妻は、映画初主演の感想、自ら作詞・作曲・プロデュースした主題歌に込めた想い、宮澤は、恥ずかしかったステップ・シーンや酔って床を泳ぐシーンなどについて語った。

 本作は長妻にとって初の主演映画。冒頭から、「撮影の最後までずっと緊張していました。緊張を和らげるために『人』や『森』と書いていて食べていました」と長妻節が炸裂し、監督が、「『森』って書いたらどうなるんですか?」とツッコむと、「だいぶビタミン取れます!」と返し、会場は大爆笑!

 西垣監督は、長妻と今回組んで、撮っている最中からまた長妻と仕事がしたいと思っていたそう。長妻の魅力について、「一言で言うと、余白。普通に立っていても、『この人、怒っているのかな? 泣いているのかな? 笑っているのかな?』とこっちに想像力を与えてくれるような印象。僕がやりたい、押し付けがましくない、みんなが感じ取ってくれるようなコメディができる」と話した。

 また、西垣監督は、宮澤については“日本一のコメディエンヌ”になると確信しているそう。宮澤の魅力については、「ジェスチャーで伝えるだとか、びっくりした時の受け芝居がすごくいいという印象。美人の顔でしかめっ面をすることもあれば、眉毛と目がきゅっと上がるびっくりした表情とかがすごくコメディにマッチしていて、コメディエンヌ日本一になるのではないか」と持論を展開。

 宮澤は、不思議なステップをするシーンについては、「(台本の)ト書きに、『スキップもどき』みたいに書いてあって、『スキップじゃないの?』となって。撮影日にスキップもどきみたいなものを3つ位持っていったら、1番やりたくなかったものが選ばれてしまって、すごく恥ずかしかった」と裏話を披露。監督と長妻は「あれをできる人いない」「見たことがない動き」と絶賛。監督は「一番変な動きだった。スキップが記号になるようなシーンなので、印象的で変なものがいいなと思って」と決め手を話した。長妻は、宮澤のステップについて「主題歌をやらせていただくとなって映画を観た時に、(宮澤さんの)スキップが3拍子だったんです。それを曲の間奏に入れようと」と告白し、そのことを初めて聞いた宮澤と監督は、「えーっすごい!」と驚きを隠せなかった。

 長妻は主題歌『なんとかやってますわ』の作詞・作曲・プロデュースを担当した。「“一歩踏み出す勇気”までいかないくらいの、“今日はなんとかやってみますか”くらいの、一歩踏み出す一歩前の気持ちを表現しました」と曲に込めた想いを話した。

 宮澤は、酔って床を泳ぐシーンも! 宮澤は「監督がそういう人を見たことがあったからト書きを書いたのか聞きたい。私は絶対に家でお酒を飲まないので、想像がつかなくて。これしかやりようがないと思ってやったら、監督が笑ってくれて」と話すと、監督は「僕、結構みんなやっていると思っていました」と回答。長妻も「僕は基本的にやっていますけど」とジョーク混じりに加わった。

 本作の影の主役はなんと言っても犬の「天然くん」。宮澤は「天然くんのスケジュールに合わせて人間が撮影していました」と驚きの事実を暴露し、長妻は「天然くんはいい子ちゃんでした。タイトルになっている『犬、回転して、逃げる』ということができるのかなと思ったら、2~3テイクくらいでできて、すごいんですよ」とタレント犬の天才ぶりを話した。また、「天然くん」という名前ながら、実は女の子ということが分かり、「天然ちゃんとのキス・シーンがあるかも!」と上映前の観客に、ユニークにアピールした。

 監督は、長妻と宮澤に、撮影に臨む前にフランス映画『アメリ』を観ておくようにとお願いしたそう。その意図について、「登場人物が可愛くて。それぞれが悩みを抱えているんですけれど、表向きは淡々としているというのが、この映画に合うと思いました」と説明した。

 最後に、監督は「辛い時だとか、今日は乗り切れないという時に劇場に癒されに来ていただけるような映画になったらと思います」、宮澤は「完成した映画を観て、長妻くんや監督のインタビューを読んで、みんなで同じ気持ちで、同じことを想像して作れていたんだということを感じて、やっと安心しています。みんながいろいろな気持ちを持ってこの映画を作ったということも含めて、ご覧いただけたら嬉しいです」とメッセージを伝えた。

 初主演映画の公開記念舞台挨拶の回を、即完売で迎えた長妻は、「僕のタイプの映画です。何回観ても素敵だなと思う映画です。後味が心地よくて、スッキリした気持ちにもなりますし、また観てみようと思います。皆さんの心にすーっと寄り添ってくれる。ワンちゃん含め、出ている方全ての方が素敵だなと思います。いろいろな人生を描いていて、共感できる部分がどこかあると思います。視点を変えると見方が変わると思う作品です」と、複数回観てほしいと熱いメッセージを送った。

 登壇者:長妻怜央、宮澤佐江、西垣匡基監督

公開表記

 配給:アイエス・フィールド
 シネ・リーブル池袋ほか全国順次公開中

(オフィシャル素材提供)

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