イベント・舞台挨拶

『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』公開記念舞台挨拶

©2023「ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー」製作委員会

 漫画から飛び出たような個性豊かなキャラクターたちが奏でるオフビートな笑いと本格アクションで、Filmarks 初日満足度ランキング第1位、日本映画批評家大賞・新人賞(第31回新人監督賞:阪元裕吾/新人女優賞:伊澤彩織)を獲得した、殺し屋女子2人組のアクション映画の待望の続編『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』の公開記念舞台挨拶が3月25日(土)に開催された。
 舞台挨拶では、クランクアップ時に手紙を交換したというW主演の髙石あかりと伊澤彩織がその手紙の一部を読んだほか、ドニー・イェン主演の『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』などでアクションに定評のある丞威は、園村健介アクション監督ならではのアクションについて、『ウルトラマンジード』などでは「お前を倒す」と言われる側だった濱田龍臣は、初めての敵役について、前作では1シーンのみの出演だった水石亜飛夢と阪元裕吾監督は、田坂役のメインキャストへの昇格の裏話、新しい学校のリーダーズは、出演シーンや主題歌の裏話を語った。

 本作は、2021年7月30日に公開された『ベイビーわるきゅーれ』の続編。『ベイビーわるきゅーれ』は7館で公開を始めてから週を追うごとに口コミが広まっていき、池袋シネマ・ロサでは半年も上映されたロングラン作品。前作は、ミニシアター中心の公開だったが、続編の今作は、シネコンを中心に金曜から56館で公開されていて、この舞台挨拶回は新宿ピカデリーの中でも、一番大きいスクリーンで、500席以上が1日で売り切れた。

 主演の髙石は、「今、この光景に正直、驚いています。登場してきた時に、頭が真っ白になりました。大規模な作品ではなくて、いつものメンバーで撮った作品を、『1』を経て、皆さんにご覧いただくというのが不思議な感覚です」と挨拶。

 伊澤は、「『1』の時は、日本にいなくて舞台挨拶に立てなかったので、上映をやってるんだというのをSNSで見ていた側でした。3年前に映画館に来られなかった時期もあったからこそ、今500席が埋まって、昨日Twitterで1日で169回上映されていると数えてくださった方がいて、すごいことだなと改めて思っています。緊張するだろうなと分かっていたので、昨日そこのL-23の席で観たんです。大きい劇場だなと思って『ベイビー』を観たんですが、今日は昨日よりもっと大きい会場に感じています。本当にこんなことになると思っていなかったので、本当に嬉しいです」と感無量の様子。

 阪元裕吾監督は、「嬉しいです。こういうふうに大きな劇場ですごくたくさんの人に入っていただいて。これはもう大ウケしますね。ドッカンドッカンとウケること間違いなしです。今日いちばん楽しい映画館になると思います」と自信を見せた。

 主人公のちさととまひろは、『1』では18歳で、『2』では19歳の設定とのこと。阪元監督は、「『1』の時は、もうちょっと社会とか日本の今の空気を入れ込んでいたんですが、『2』はそういうのを排してではないですけれど、それ以上に、キャラクターとキャラクターのぶつかり合いをやりました」と説明。

 『2』は”ニコイチ”がキーワード。「かなり二人の関係密度が深まっていると思います。敵側も同じテーマで戦ってくるんで、そことそことのぶつかり合いがすごくいいなと思います。敵の設定は、闇を抱えさせることもできたんですけれど、そうではなく、あまり背負わせすぎないで、個体と個体の戦いにしたいという想いがありました」と話した。

 髙石は、本作ではほとんどのシーンで伊澤と一緒だったそう。「台本を読んでいる時は気づかなかったですが、伊澤さんが、『私たちずっと一緒だね』と。前作は意外と一人のシーンがあったんですけれど、今回はないです」と話し、伊澤は「前作はちさととまひろの間に壁があって、どうするかという話だったけれど、『2』はもう壁を取り払った状態で、仲良しです!」と嬉しそうに満員の観客に報告した。

 伊澤は、撮影中も日記を書いていたそうで、「『髙石あかりの食べているところが好き』と書き殴ってありました。阪元さんが食事のシーンを取り入れるほうなので、食事もシーンですし、撮休の時に一緒にハンバーガーを食べに行ったんです。その動画(https://twitter.com/izwsaori/status/1564628572198895618?s=20、外部サイト)をTwitterに上げたら、『ちさととまひろだ!』と皆さんが反応をくれました。二人で一緒にいると楽しくて、自然とちさととまひろになれます」と仲良しエピソードを披露した。

 神村兄弟の兄・ゆうり役の丞威は、ドニー・イェン主演の『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』などいろいろなアクション監督とご一緒してきた。本作のアクション監督の園村健介の作るアクションの魅力を聞かれ、「園村さんは狭いところでアクションするのが特徴で。手数が多いんですけれど、一つひとつに意味があって。『こうくるからこう返して』っていうアクションにストーリーがあるのでやっていてすごく楽しいし、伊澤さんとタイマンで練習する時も、自分たちのアイデアも入れ込んでできるので、園村アクション監督は、頭の切れるすごいアクション監督だと思います」と絶賛した。

 特に見てほしいアクションを聞かれた丞威は、「全部だな~」と言いつつ、「ブラジリアン・キックっていう技があるんですけれど、これをぜひDVDを買っていただいて、スローモーションで見ていただければと思います」と言うと、伊澤も、「あれ、一瞬で終わっちゃうもんね」と注目ポイントとして挙げた。

 神村兄弟の弟・まこと役の濱田は、『ウルトラマンジード』などでは正義の味方で、“お前を倒す”と言われる側だった。「『こいつらに勝つんだ』っていう意識を持ったキャラクターは今までなかったです。『殺し屋ですか?』みたいな。どんなこともチャレンジだと思っているので、頂いたお仕事は自分で出せるものを出し切りたいと思っていました。ガン・アクションがあったのが新鮮で、ワクワクしながらアクション練習から始めて撮影に臨みました」と話した。

 濱田は2歳半で芸能界入りして、子役から活躍してきたが、今や22歳で、タバコを吸うキャラクターも本作が初めてだそう。「『あ~20歳越えたんだな』というのは実感するところです。映像作品でタバコを吸うキャラクターが最近減っている中で、タバコを吸うキャラクターも新鮮でした」と話した。

 前作では1シーンのみの出演だった死体処理業者・田坂役の水石亜飛夢は、本作ではメイン・キャストに昇格! 部下の宮内とのペアで、本作で重要なパートを担っている。監督が「『1』を撮っている時から、こういうキャラクターにしようというのは思っていて」と話すと、水石は「初めて聞いたけど」と寝耳に水の様子。監督が「『1』であんなに人気だったんで、そりゃあ!」と言うと、水石は『1』の時は「1シーンのみで1時間撮ってすぐ帰ったっていう感じで、監督は『この日空いていたら来てよ』みたいな感じだったので、『ラッキー』くらいの感じだったんですけれど、そんなに思っていただいていたのであれば、田坂さんもきっと嬉しいです」と演じる田坂を代弁した。
 役作りに関しては、「事務所かどこかで、あのセリフ通りではない感じで、世に対して思っている不満をベラベラベラって話して落とし込んでいった」と独特の方法を話した。

 新しい学校のリーダーズは、本作に本人役で出演している。SUZUKAは、映画出演のオファーが来て、「主題歌をやらせていただけるということで『わ~』となってたんですけれど、『出れるんやー』みたいになりました。撮影もめちゃくちゃ楽しかったですし、嬉しかったです」とのこと。

 RINは、「私たち、台本を全く見ていなくて、監督から事前に『商店街で踊ってください』と一言だけいただいて現場入りしまして、『この画角だったら、こんな感じで動いてみようか』と4人で言いながら、組体操をしてみたり、福引の舞をさせていただきました」と衝撃の舞台裏を告白。

 KANONは、「撮影をやった時に、主演のお二方がいらっしゃったんですけれど、共演する方で、なかなか肩車ができる方はいないんですけれど、一緒に肩車をして舞をやったのが思い出です」「3体で舞をやりました」と、土台を担当した伊澤にも感銘を受けた様子。

 MIZYUは、自身の出演シーンをスクリーンで観て、「照れ臭かったです。出てくるタイミングも知らなかったし、映画に入り込んで楽しんで観ていたら、急に自分たちが組体操で出てきたので、『なーにやってるの、この子たち!』と思いながらも、盛り上げさせていただけて、嬉しかったです」と感想を話した。

 SUZUKAは、映画全体の感想として、「もちろん、アクションがすごいっていうのが、感動という意味ではありました。私たちも動いたりするので、『アクションのレベルえげついな』っていうのと、ずっと面白かったんです」と隣に立つ田坂役の水石に言及。「今日、いらっしゃるのを見た瞬間、顔を見ただけで笑っちゃうっていうか」と話すと、会場は大爆笑! 「『面白い』と、『アクションすごい』、そして二人の『青春を突き進む』。私たちが持っている、『全部楽しければ青春だぜ』っという気持ちを二人の一体感からも感じて、『サイコーやなー!』と4人で言いながら、その後振り付けを考えたりめっちゃ楽しかったです」と興奮気味に話した。

 RINは、主題歌の『じゃないんだよ』について、「この曲は、jon-YAKITORYさんというボカロPが今回のために作ってくださった曲なんですけれど、映画のエッジの効いた感じとエモーショナルな感じが曲に表現されているなと思います。私たちとも映画ともばっちりリンクする楽曲で、歌詞一つひとつが刺さるので、大切に歌わせていただいて、パフォーマンスも楽しく作らせていただきいました」と説明。

 KANONは、自身の曲が映画の最後に流れたのを見て、「背中がゾワっとしました。私たち、映画の主題歌が初めてなんです。映画館で流れている状況にもぞくっとしましたし、改めて私たちの楽曲がマッチしているなと思ってとにかく感動しました」と回想した。

 MIZYUは、『じゃないんだよ』の振り付けについて説明。「私が個人的に伊澤さんのプライベート・ワークショップに行きまして、蹴り技だったりだとか、ブラジリアン・キックだとかを教わりました。いつも100%のエネルギーで踊ってるんですけれど、そこで使わない筋肉を痛めまして、新しい体の世界を知りました。今回の映画を観て、振り付けにアクションをいっぱい取り入れたら面白いねと会話が盛り上がって、私たちのリハーサルに伊澤さんを呼んで、二人の技を教えてもらって、練習しました。実際にこの曲の間奏の振り付けが丸々それです。昨日アップした振り付け動画を伊澤さんに送信したら、『これを作ってくれて、いっぱい悩んでくれたって思ったら涙が出ちゃいました』という連絡が来て、それに涙が出ちゃいました。私たち的にも新しい挑戦になりました」と話した。

 主演の二人は、クランクアップ時に手紙を交換したとのこと。伊澤が「本撮影のクランクアップで渡して、追撮で、アンサーをもらいました」と手紙について説明。

最初に、髙石が伊澤の手紙の一部を朗読した。


 わりと真逆な私たちですが、似ているところもあります。
 ・アイデアを思いつくところ ・ちょっとドジなところ ・集中しだすと、ものすごく集中するところ ・美味しいものでご機嫌になるところ ・この仕事が向いているところ ・素晴らしいキャスト、スタッフ、周りの人に恵まれているところ ・二人でいれば、ちさまひに変身できるところ

 『ある用務員』のシホ・リカで始まり、『ベビ1』『ベビ2』を終えて、パワーアップしましたね! 髙石あかりが大大大大好きです。これからも大好きな伊澤彩織


 手紙が読まれた伊澤は、「ラブレターが公開されちゃいました」と照れ笑いした。
 伊澤は、「封筒の表にびっしり手紙を書いてくれるという斬新スタイル」と髙石がくれた封筒を見せてから、朗読。


 今回は2人でクランクアップを迎えることができてとても嬉しいです。9/2の撮影から気がつくと1ヵ月!! あの日に頂いた手紙を隣に置いて、この手紙を書いています。似てるところたくさんでした。せっかくなので私も。
 ・とても真っ直ぐなところ ・好きなことと夢を追いかけてるところ ・負けず嫌いなところ ・2人でいると“力”倍増なところ ・笑顔がチャーミングなところ ・自分の気持ちに嘘をつかないところ
 探したらたくさんあった~!! いろいろなところで言わせてもらってますが、『ある用務員』で出会ったあの日に伊澤さんに恋に落ちて、今『ベビわる2』を撮り終わって、運命(以外)の何ものでもないと思っています。手紙に”大好き”と書き合い、日記に相手のことを書いているんです。証明されていると思います。


 伊澤は、「嬉しかったのは『大吉』っていうカードが入っていて、裏に『伊澤彩織 全てうまく行く 髙石あかり』って書いてあったので、これをもらったときは涙が止まらず。クランクアップは毎回泣くという事態になりました」と話し、髙石は、「それを私は泣かずに見ているという」と、対照的だけれど仲の良い二人の絆を観客と共有した。

 最後に阪元監督は、「エンドロール後にも映像があるので、最後まで観てほしいです。自分の脚本で自分のオリジナル・キャラしかいない映画で、こんな光景が見られて本当に嬉しいです。ぜひ感想を書いてください。それが支えになります。『1』は口コミのおかげで支えられて『2』が作られたので、『3』を欲していただけたら、ぜひそれも書いていただけたら、それも実現に近づくと思うので、ぜひお願いします」と呼びかけ、舞台挨拶は終了した。

 登壇者:髙石あかり、伊澤彩織、丞威、濱田龍臣、水石亜飛夢、新しい学校のリーダーズ、阪元裕吾監督

公開表記

 配給・宣伝:渋谷プロダクション
 2023年3月24日(金)~新宿ピカデリー他にて公開

(オフィシャル素材提供)

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