イベント・舞台挨拶

『パラダイス/半島』完成披露試写会トークイベント

Ⓒ2023「パラダイス/半島」製作委員会

 染谷俊之が主演する映画『パラダイス/半島』の完成披露試写会が3月25日(土)に都内で行われ、主演の染谷をはじめ、共演の吉田美月喜、立川かしめ、そして稲葉雄介監督が参加した。

 世の中から距離をおいた半島にある一軒の家を舞台に、俳優(染谷)とその姪(吉田)、そして逃亡犯(立川)による不思議な共同生活を描く。

 上映後の舞台挨拶に登壇した染谷は「映画はお客様に観てもらって初めて成り立つものなので、皆さんに観ていただけて嬉しいです」と喜び、吉田も「撮影中はすごくリラックスしていたので、今は変に緊張しています」と初お披露目にドキドキ。立川も「お客さんが見ていると思うと緊張しますね」と初々しい感想を述べた。

 自宅や畑で撮影したことから、稲葉監督は「自宅や畑がスクリーンに映されて、それを皆さんが観ている状況というのは……非現実的ですね」と不思議な感覚に陥り、染谷は監督宅での撮影に「撮影で家に入るときは『おはようございます』の挨拶ではなく『お邪魔します』で入りました」と笑わせた。

 キャスト3名は本作が初顔合わせ。初対面時の印象を聞かれた吉田は「染谷さんはお美しい方で、かしめさんは緊張されていたのか怖かった」と回想し、立川は「染様は美しすぎて、なんという目鼻立ちかと思った。カッコいいだけではなく可愛いところも自覚されているので安心しました。美月喜ちゃんは目力が強くて生で見ると一層すごい。ついつい見入ってしまいました」と惚れ惚れ。また染谷が「宿泊先のホテルでの僕はシャークと書いてあるパジャマを着ていて、美月喜ちゃんはジュラシックパークだった」と明かすと、立川は「その姿を見て、なんなんだこの2人は!?と思いました」と大笑いだった。

 3人の和気あいあいな雰囲気について稲葉監督は「撮影中もこのようにワイワイするのが予想できたので、この3人の関係性を起点に作品を作ろうと思った。すべて想定通りです」と嬉しそう。『恋するふたり』以来稲葉組2度目の参加となる染谷は「前作では3ページ分くらいの量の長セリフをずっとしゃべる役だったので、今回はどうなるものかと思ったけれど、そんなことはなくてホッとしました」と一安心。また染谷は役作りについて「撮影に入る前にコロナに罹患して、何もできない時期があった。その時の感覚が役作りに活きた。等身大で演じることができたと思う」と怪我の功名があったと話した。

 さらに染谷は、畑仕事をする場面に苦労したと明かし「草を刈る機械を監督から渡されたのはいいものの、試し刈りをすることなく本番。監督も使い慣れていないようで、いざやってみると草とかがたくさん飛んできて驚いた。本番の前に練習をしたかった」と苦笑い。立川は「こんな美しい顔の人が畑仕事をしている映像って……なんか不思議」と見どころに挙げていた。

 その畑では吉田に悲劇が襲い掛かったらしい。「畑の石に滑って階段で転びました」と吉田が照れながら報告すると、立川は「いきなり悲鳴が聞こえた」と証言し、染谷も「まさにドラマのような『キャー!』という悲鳴が。人ってあそこまでしっかりと『キャー!』って叫ぶものなんだと驚いた」とビックリ。赤面して何も言えない吉田を横目に、立川は「半島で悲鳴なんか聞こえたらもはや事件だよ?」と突っ込んで場内爆笑となった。

 最後に稲葉監督は「今年の夏くらいから劇場公開が始まるので、今日観ていただきお気に召していただけたら、周りの方々に勧めていただき、改めて劇場公開時にも観に来てもらえたら嬉しいです」と期待。染谷も「劇場公開よりも一足先に皆さんに作品を届けられたことを嬉しく思います。公開時にもたくさんの方々に観ていただいて、何かを感じ取ってもらえたら嬉しいです」と詰めかけた観客に呼びかけていた。

 登壇者:染谷俊之、吉田美月喜、立川かしめ、稲葉雄介監督

『パラダイス/半島』作品情報

イントロダクション

 舞台・映画・TVとさまざまなジャンルで活躍をする染谷俊之を主演に映画『恋するふたり』以来、4年振りに染谷とタッグを組む葉雄介の最新作品『パラダイス/半島』。
 俳優として生きる主人公の真英(染谷俊之)は、今までの人生から一歩退いたところで、自分の立場や生き方に葛藤している。それを見守っている事務所の社長の知世(藤田朋子)は、真英が俳優として、人間として幸せであることを願っている。「若さ」という、果てしない空っぽさと対峙していた夕起(吉田美月喜)には守りたいものができ、真英や夕起とずっと一緒にいたかった怖がりの?(立川かしめ)は、恐ろしい闇に堕ちていってしまう。彼らは、世の中から距離をおいた一軒の家で、少しの間だけ人生の時間を停止させ、嘘っぽいような馬鹿っぽいような、パラダイスのような時間を過ごす。しかしずっとそのままでいることはできずに時間は流れていってしまう。彼らが漂着するのは、一体どんな未来なのか。

 ヒロインには、主演映画3本の公開を控える注目の女優、吉田美月喜。
 加えて、落語家して活動し今回、映画初挑戦となる立川かしめ、そして実力派女優の藤田朋子などが出演。
 メガホンを取るのは、初監督作『君とママとカウボーイ』がシネマデジタルソウル国際映画祭など国内外の映画祭で上映、アピチャッポン・ウィーラセタクンに評価され、その後2015 年に日本タイ共同製作作品『アリエル王子と監視人』で監督を務めた稲葉雄介。

ストーリー

 有名俳優・真英は、積年の疲労を癒すため、畑付きの一軒家で長期休養中。ゆとりある暮らしのおかげで、今では心身共にだいぶ回復を果たした。新しい大作映画への出演も決まり、完全復帰も間近である。
 そんな彼の元に、突然親友の⻯が訪ねて来る。彼は、とある事件の冤罪で逮捕・勾留されている。真英の紹介した弁護士と奮闘するも、結局起訴されることとなり、逃げてきたのだと言う。
 立場上そんな⻯と関わりたくない真英は、彼を一晩だけ匿い、外に追い出す。
 翌朝、暇を持て余した姪の夕起が真英の家に滞在しに来る。
 何も知らない彼女は、浜でばったり出会った⻯と意気投合し、彼を連れ戻してしまう。
 心穏やかに暮らしたい真英の、憂鬱な日々が始まる──。

 (2023年、日本)

キャスト&スタッフ

 主演:染谷俊之
 出演:吉田美月喜、立川かしめ、松村龍之介、谷川愛梨、西村季里子、藤田朋子
 監督:稲葉雄介
 プロデューサー:菅谷英一
 制作プロダクション:MinyMixCreati部
 製作:パラダイス/半島製作委員会

公開表記

 配給:トリプルアップ
 2023年、公開

(オフィシャル素材提供)

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