イベント・舞台挨拶

『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』×「女性のメンタルヘルスケアEXPO」トークイベント

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 映画『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』×「女性のメンタルヘルスケア EXPO」トークイベントが10月7日(土)、東京ビッグサイトにて行われ、原作者・大木亜希子と、大木と親交があるタレントの有村藍里が登壇した。

 『つんドル』は元SDN48で現在、作家として活動する大木による同名実録私小説の映画化。元アイドルの安希子(深川麻衣)は、仕事なし・男なし・残高10万円で人生に詰んだどん底アラサー。メンタルが病み会社を辞めた安希子は、友人のヒカリ(松浦りょう)から勧められ、赤の他人の56歳サラリーマン・ササポン(井浦 新)とルームシェアすることになる。一軒家で同居生活をスタートさせた安希子とササポンの、奇妙だが愛おしい日々が描かれる。

 公開までいよいよ1ヵ月を切った、この日の心境を聞かれた大木は、「一言で申し上げて、すごく嬉しいです! 原作を書いたのが2018年の終わりで29歳でした。29歳はとても揺れ動く年齢。周りは結婚していくし、仕事で成功していく中、私は会社を辞めてフリーランスになって残高10万円を切って……という、当時の赤裸々な気持ちを書いたことがこうして映画化になるなんて嬉しいです!」と改めて歓喜の声をあげていた。

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 大木自身を投影した主人公の安希子を演じるのは深川麻衣。深川について、大木は「深川さんはアイドルグループ出身で、私もSDN48にいましたので、元アイドルという共通点がありました。深川さんが演じてくださった安希子は、人生に生き急いでいて、猪突猛進で、シビアな役柄。なのにチャーミングに演じてくださって、すごく感動しました」と、愛すべき主人公が深川のおかげで爆誕したと話した。

 また、安希子と同居することになるササポンを演じたのは井浦 新。格好いい大人の男代表のような井浦だが、本作では見事“おっさん”に化けることに成功。大木は驚きを隠せなかったそうで、「あの日本映画界に欠かせない名優・井浦さんが!まごうことなきおっさんだな、と! リアル、ササポンです!」と大絶賛。本物のササポンに会ったことがあるという有村も、大木の「似ていましたよね!?」という問いかけに大きくうなずく。有村は「最初に井浦さんがササポン役と聞いたとき、イメージがかけ離れていたので“えっ!?”と思ったんです。でも観たら……ササポン(笑)!」と思い出し笑い。「話し方、歩き方、リビングに入ってキッチンを歩いている姿もそのままササポンで、やっぱり役者さんは素晴らしいと思いました」と、有村も井浦のササポンのなりきりっぷりに満足度100%だとお墨付きを寄せていた。

 さらに完成作を観た有村は、女性のメンタルヘルスケアにも関連する“とある”シーンで大号泣したという。「安希子が“このまま自分はずっと一人ぼっちで生きていくのかな、結婚も出産もしていないから子どももいない、老後をどう過ごしていくんだろう”と不安に思っていて、お腹が痛いのに我慢しすぎて倒れちゃうシーンがあるんです。病院に運ばれたときに、ササポンが来てくれて。ずっと孤独だと思っていたけど、こんなに身近に駆けつけてくれる人がいるのがすごく温かくて、大号泣しました」と有村が熱弁。大木も「私も今その言葉を聞いて、大号泣しそうです」と言い、心をつかまれるシーンだったと感想を伝え合っていた。

 テンポのよいやり取りをする大木&有村は、プライベートでも親交が深いそう。大木は「双子の姉が女優をやっているんですけど、6年前、姉が藍里ちゃんと共演して、その後私に紹介してくれる形で友達になりました。その日にササポンハウスに遊ぶにきてくれたんだよね(笑)?」と有村に尋ねると、「はい、“いいんですか!”と行かせてもらいました」と有村はほほ笑んだ。どことなくシンパシーを感じ合うという二人は、1年違いで8月18日という同じ誕生日同士だという。有村は「私にとってはお姉さんのような、お友達のような、何でも話しやすい存在なんです。出会って2回目で銭湯に誘っていただいて行ったんですけど、普段なら緊張するので行きません(笑)。けど、亜希子さんとなら仲良くなりたいと思って勇気を出していきました」と深い縁を感じる結びつきについて語っていた。

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 本作はアラサーの亜希子を主人公にしており、33歳の大木、32歳の有村はまさにアラサーの真っ最中。二人がアラサーになった当初は、どのようなことを感じていたのだろうか?
 有村は「20代前半は、結婚にも子どもを授かったり出産することも想像できず、特に願望なく過ごしてきたんです。今、周りの子たちがどんどん結婚したり、出産するのを見ていて、友達といて話す内容も、結婚や出産についてだったり、どんどん変わってきました」と赤裸々に打ち明けると、大木も「変わるからこそ焦るよね」と強く同意。

 大木も「焦りはありました。藍里ちゃんのライフスタイルの話に加えて、私は仕事で成功しなければ自分の存在価値が認められない、と思い込んでしまっていました。10代は女優で頑張っていたけど目が出ず、20代はアイドルで頑張ったけどセンターはほかの人で、会社員になっても人と比較してしまっていました。仕事で成功しなかったら、今度こそ自分という人間は人に認めてもらえないのではという焦りがすごくて。今でもそのときを思うと胸が苦しいです」と、映画でも描かれている当時の想いについて告白した。

 30代は社会的な責任が重くなり、しかし女性の体としてはホルモン・バランスが崩れたりもするなど、悩みも多くもがく時期になってくる。大木&有村はその変化を実感しているという。大木は「30歳前後の自分の日記とか、読みたくないですもん(笑)。“自分はどうなるんだろう、自分らしく生きるって何だろう、いくら稼いでいれば対等に見てもらえるんだろう”って(悩んでいた)」と言えば、有村も「現在進行形でそういう悩みはあります。毎日日記をつけているんですけど、ホルモンバランスが崩れているときは“疲れた。”の一言ですよ(笑)」と、打ち明け合う。二人とも「どうやって向き合ったらいいのか、日々葛藤しています」と本作のテーマの一つでもある、アラサーの壁を感じていると話していた。

 実際に実践しているメンタルケアについて聞かれると大木は「森林セラピーと自分で名付けて、落ち込むことがあると近所の緑の多い公園に行くようにしています。落ち込んだ時に、人に言えないし伝えきれない思いがあった時に公園に行って木が多いところを歩いているうちに瞑想状態になって余計なことを考えないようになりました。簡単にできることなのでおススメしたいです。」と、有村は「今日は何もしないで休むぞ!という日を作って、ソファーでゴロンと寝たり、アロマオイルが好きなので、アロマストーンに垂らしていい香りでリラックスしています」と“休むことをする”という意識をもつことが大事と伝えていた。

 イベントの最後にコメントを求められると、大木は「『つんドル』は、まさに20~30代の迷える女性像を凝縮したような映画になっています。今、頑張りたくても頑張れない方、つい他人と比べて自分が劣っているという方に“そのままの自分で大丈夫だよ”と言えるような作品です。映画だけでなく、これから大木亜希子が書く作品において、すべて読者の方にそう思っていただける作品を届けたいので、一人でも多くの方に観てほしいです」と言葉に力を込め、客席から大きな拍手を受けていた。

 映画『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』は11月3日(金)より全国にて公開。

 登壇者:大木亜希子(原作者)、有村藍里(ゲスト)

公開表記

 配給:日活/KDDI
 2023年秋 全国公開!

(オフィシャル素材提供)

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