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『アリスとテレスのまぼろし工場』トークイベント&サイン会付き特別上映会

©新見伏製鐵保存会

 現在、全国で上映中の、MAPPA初のオリジナル劇場アニメーション作品となる『アリスとテレスのまぼろし工場』。監督の岡田麿里の故郷である秩父にて、特別上映会を開催。岡田が地元の映画館に登壇ということもあり、チケットは即完売というプレミアイベントに! 客席からの温かい拍手に包まれる中、トークイベントがスタートした。

 冒頭、MCから観客への質問タイムがあり、中には、10回以上作品を鑑賞したという人もいることが判明。熱量の高い観客が集まった会場を見渡し、4名も笑顔を浮かべた。最初の挨拶で、秩父に来たのはいつ以来かと問われた岡田は、「セメント工場を取材した時、以来でしょうか。そのあとは今年、お祭りにみんなで行きましたね」と話し、平松は「今日、移動の途中で、秩父にいつ来ていたかなと写真を見直していたら、2019年7月の写真がありました。空が曇っていてて、そういえば、武甲山を観たことが無かったなあと思い、今日“これが武甲山か”と、ついに見ることができました」と、振り返った。

◆MCからの質問に今だから話せるトークが炸裂!会場は大盛り上がり!

 「お祭りシーンの屋台囃子は『秩父音頭』のアレンジですか」という質問に、岡田は「はい、そうなんです。祭囃子と花火について調べていて、秩父の他にもいろいろなお囃子の音を聞いたんですが、秩父の祭囃子が一番しっくりきて。ペースが速いので、カー・チェイスに合うなと思い、カー・チェイスのシーンを盛り上げるために使いました。やはり自分は秩父人で、秩父は大きいお祭りが多く、胃にドンドンくる感じというか、嫌が応にも高ぶる感じがありました」と、秩父人であることを由来したエピソードを明かした。

 「舞台になった街は実際にある街ですか? モチーフや参考にされた場所があったら教えて欲しい」という質問には、東地が回答。
 「モチーフにした所は、日本全国そこらじゅうにあります。舞台は架空と言えば架空ですが、探す楽しみがなくなってしまうかもしれないけれど、少し明かすと池島に行きました。閉じ込めれている話ならば、島がいいのではないかと、3日間くらい取材しましたが、その風景ももちろん入っています。あとは、釜石に行きました。一人で、昔、製鉄所があったところを歩いて距離感をつかんだりしたけれど、撤去されて何も残っていないんですよね。でも想像しながらが楽しい、というか、想像のほうがいいものが描けると思うんです。今回、(その時の)写真のレイアウトも一切使っていないので、同じアングルで同じ画は一枚も撮れないはずです。Xを見ていると、皆さん、いろいろと探してくださっているんですが、まだ出ていない場所がありますので、それは(探す)楽しみにしてください(笑)」と、鑑賞後の楽しみもしっかり残しつつ、制作秘話を明かしてくれた。

 「特に“ここが好き”というシーンやキャラクターについて教えてほしい」という質問が出ると、平松は「どこも思い入れがあるので、一つに絞るのが難しいですよね(笑)。(作品のために作った見伏の)地図とにらめっこして想像して作っていたのですが、海沿いの町がああいう感じであることとか、山がこちらに見えているから今このキャラクターはここにいる、といった具合に意識して作れたこと、キャラクターが生きている場所を作れている、ということが今回面白くて好きだったことですね」と、制作過程を振り返った。

 「今回、キャラクターをデザインするにあたり、岡田監督とはどんなお話をされたのですか」という質問に、石井は「まずは、最初の元々の小説を読ませてもらったときに、落書きで、“睦実や五実はこんな感じでしょうか?”と送りました。その上で、岡田さんもひらめいたものがあって、危うい綺麗さがあるものがいいよね、などと話したり、原宿の人形が売っている店に二人で見に行ったりしました。空気感は、人形が展示されている店でも響くものを感じたのですが、人形として描くわけにはいかないので、睦実や五実は自分からでてきたものだったのですが、正宗やそれ以降のキャラクターは、実在した人たちの映画や写真を見たりして、ああしようこうしようと、岡田さんと常にディスカッションしていました。生っぽさみたいなのは、そういうやりとりからも生まれたのではないでしょうか」と、監督の岡田との密なディスカッションが交わされていたことを明かした。

◆イベント上で、初公開!繋がる私たちの未来〈〈みんな〉〉に込めた想いとは!

 当日、ステージの上には、この日初公開された、石井と東地が描いた最新のビジュアルのパネルが設置されていた。6週連続入場者プレゼントのラストを飾るプレゼントにも使用されてる、このビジュアルについて聞かれた石井は、「このイラストを描くにあたって、シナリオにラスト、みんなを描いた絵があるスケッチブックというト書きだったり、コンテの中に、五実が列車の先頭で手を振っている絵があったので、自分が一番見たい、みんなが一緒にいて一番いい笑顔を描きたいということで、ぜひ書かせてほしいと(このイラストを)描きました」と思いを明かした。

 その言葉を受けて、東地は「平松さんがすべてのエピソードを全部絵コンテに起こして、それを一度繋げた時に、2時間20分以上あったんです。そこから今の作品になっているので、零れ落ちたエピソードがいっぱいあるけれど、そこかしこに削いだエピソードの残り香もあると思います。“何か詰まっている”ことを感じていただける作品になっているのではないでしょうか。自分たちでも分からないくらいの熱量が詰まっています。大事なものを伝えることができているのではないか、岡田さんがやりたかったことは全部できているのではないか、まだ途中段階でその答えが出ていないようにも感じていますが、そういう部分も感じ取ってもらえたら、と思います」と本作に関わった全ての人の気持ちを代弁するかのように、改めて熱量がこもった作品であることを伝えていた。

 最後に、岡田から「メイン・スタッフと一緒にこのような形で話す機会はなかったのですが、仕事場では、いつもこんなふうに和やかだったり、そうではなかったり(笑)。熱のある旅の仲間です。いいチームでやることができたこの作品を何回も観ていただいてありがとうございます。皆さんのおかげで、作品が色づいているなと思っています」と挨拶、トークイベントは終了した。

 その後、劇場ロビーに場所を移して、岡田、平松、石井、東地によるサイン会を実施。それぞれサインをしながら、笑顔で観客と会話するなど交流をし、長蛇の列ができ1時間を超える盛況ぶりだったが、最後まで感謝の思いを伝えながらサインを行っていた。

 登壇者:岡田麿里(脚本・監督)、平松禎史(副監督)、石井百合子(キャラクターデザイン)、東地和生(美術監督)

豪華!<6週連続>入場者プレゼント【 第六弾】が決定!
石井百合子(キャラクターデザイン)、東地和生(美術監督)による渾身の描き下ろしイラスト
「繋がる私たちの未来〈 みんな〉 クリアファイル」が登場!

 本日のイベントにあわせて、入場者プレゼントの最新情報も発表! すでに、6週連続プレゼント企画が話題になっているが、ついに、ラストを飾る【 第六弾】 の詳細が明らかになった。第六弾は、現在配布されている<仕掛けビジュアルカード>の完成版の絵柄がフルカラーになってプリントされているクリアファイル。プレゼント名が表すとおり、“繋がる未来”への希望に満ちた優しい色合いで、自分自身の未来に向けて残しておきたい大切なものを保存するのにも、ぴったりのグッズだ。第六弾の入場者プレゼントは、10月20日(金)より、上映劇場にて配布予定(一部劇場を除く)

©新見伏製鐵保存会

 ※ ファイルサイズ:A5(148×210mm)
 ※ 上映劇場は変更になる可能性あり。

 『アリスとテレスのまぼろし工場』は全国公開中。

公開表記

 配給:ワーナー・ブラザース映画 MAPPA
 全国公開中!

(オフィシャル素材提供)

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