イベント・舞台挨拶

『ロストケア』公開前夜祭舞台挨拶

©2023「ロストケア」製作委員会

 公開を翌日に控えた映画『ロストケア』に出演する、松山ケンイチをはじめ、長澤まさみ、鈴鹿央士、坂井真紀、戸田菜穂、加藤菜津、柄本 明と超豪華キャスト陣、そして本作のメガフォンを取った前田 哲監督が拍手喝采のなか登壇し、赤と白のリボンのキャノン砲の演出もあり盛大に舞台挨拶がスタートした。

 主演の松山と前田監督が原作「ロスト・ケア」と出合ってから10年近く温めてきた本作。ついに初日を間近に控えた感想を「やっと皆さまに届けられると思うと本当に嬉しいです。たくさんの人に観ていただきたいテーマでもありますし、今日は楽しんでいっていただければと思います」と松山、「ちょうど撮影していたのが去年の今頃だったので、あっという間に映画になって皆さんに届けることができて、この作品を味わってもらえたら」と長澤も喜びを語った。

 鈴鹿は「オーディションの時に泣いてしまって、いろいろな思いがこみあげて来て本当にたくさんの人に伝わってほしい作品です。この日を迎えられて幸せです」と話すと、司会の笠井が先に登壇していた鈴鹿が他キャストを舞台上で待ちエスコートしたことに触れ、松山からのアドバイスだったことを鈴鹿が明かすと、松山は「伝説は自分で言ってつくるもんだから」と掛け合いを見せ和やかな雰囲気に。

 坂井が「私は認知症の母を抱える女性の役。台本を読んで多くの方に届けたいなと思った作品です」と話すと、戸田は「私も認知症の父を抱えながら子育てにいっぱいいっぱいな女性を演じました。この映画は観てくださった方がとても重い鉛を飲んだような気持ちになれる映画。どうぞ大きな波紋を起こしてほしい」と作品への思いを語った。前田監督は「スタッフとキャストで映画を生み出すことはできるんですけど、育てていただくのは観客の皆さんだと思ってるので、これからどう育っていくのか、ぜひよろしくお願いします」と呼びかけた。

 撮影中の思い出を聞かれた坂井は「ケンイチ君とまさみちゃんと現場でご一緒するのが20年ぶりぐらいで、役への取り組み方が変わらなくて」と話すと、長澤は「多分20年は経ってないんですけど(笑)、久々に共演させていただくとワクワクするんですよね。真紀さんは現場にいると最近の頑張りもいつも褒めてくださって力をくれる先輩で」と長年の信頼関係を明かした。

加藤はお葬式の静かなシーンでお腹がなってしまったハプニングがあったようで、「休憩中に松山さんがどら焼きをくださってうれしかったです」と明かし、それに対し松山は「なんか音がしたのでとりあえず持っていこうかなって(笑)」と笑いを誘った。

鈴鹿と長澤は緊張感があった撮影現場の合間に健康トークをしていたそうで、長澤は「お互いに最近いいものありました?みたいな感じで話して、鈴鹿くんとは結構会話が合うんですよね」と盛り上がっていたそう。

 そして戸田は「孤独な女の人の役なので集中していたのですが、モニターの前ではなくカメラにいる監督の『用意、スタート』の言い方が印象に残っています」と現場の様子を明かした。

 理由を問われた前田監督は「モニターのない時代からやっているのと、やはりお芝居を生で見たい思いがあります。『用意、スタート』の言い方についてはどういうシーンを求めているか分かってほしいという思いでやっています」と説明。すると松山も「(シーンによって)だいぶ違います。あまりにもバリエーションがあるので、本番が始まってから、どういう意味か考えたりもしてしまう。でもそれってどうなの(笑)?」と笑わせる場面も。また、長澤がカメラ横にいる監督とつい目が合ってしまうというエピソードに触れ「何度か見ないでくださいって言ってしまいました」と明かすと、「長澤さんじゃなくて大友を見ていたんです!」と弁明するような一幕もあり、会場は笑いに包まれた。

 更に、自然と松山と長澤は撮影中あまり話さないようにしていたことに対して、長澤は「お互い立場が違ったので、そういった空気感を壊さないようにしようといつの間にか当たり前のようにそうなっていたので、それが上手くいった」と話した。
 松山は撮影中の思い出を聞かれると、劇中で父親役を演じた柄本とのシーンが忘れられないと話した。すると柄本は「あんまり覚えてないんですよ(笑)。どんどん忘れちゃうんですよ」と話しながらも、「長男も次男も松ケン・ファンでね、僕も松ケン・ファンなんですよ」と柄本家全員で松山を応援しているようで、それを聞いた松山は「今回の作品では(柄本)佑くんとしてやらせていただきました」と本当の親子のような感覚で共演シーンを撮影していたとふり返った。

 最後に作品に参加した感想を問われた坂井は「ショッキングなストーリーだけど決して他人事ではない」とコメント。加藤は「ひとくくりにしてしまいがちな介護にもいろいろな形がある。それを考えさせてくれる作品でした」と明かした。まだ作品を観ていないという柄本は「この後、はじまったら劇場でお客さんと観ます。自分自身に近い話で、一言では言えない作品ですね」と締めくくった。

登壇者:松山ケンイチ、長澤まさみ、鈴鹿央士、坂井真紀、戸田菜穂、加藤菜津、柄本 明、前田 哲監督

(オフィシャル素材提供)

公開表記

 配給:東京テアトル 日活
 2023年3月24日 全国ロードショー

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